La Dolce Vita 〜秘密のチョコレート〜



小夜の体を抱き締めたまま、ハジは彼女の細い肩から赤い肩紐を下ろした。

外したエプロンを片手で無造作に放ると、今日は立派にその役目を果たしたエプロンが『漸くこれでお役御免』とばかりに頼りなく床に落ちる。
小夜は戸惑ったように赤い布の塊を目で追ったけれど、もう異議を唱える事はなかった。
シャツの上から滑らかな体の線を辿り、ウェストのくびれを何度も掌で往復すると、小夜の抵抗がない事を確かめた上でスカートのホックに指を掛ける。器用にそれを外すと、小夜が身に付けていたシフォンのスカートがふわりと広がって床に落ちた。その様はまるで手折った花弁の様だ。
剥き出しになったヒップの丸みを優しく両の掌で捏ねると、その一瞬腕の中で小夜の体が硬直し…やがて小さな深呼吸と共に緩々と緊張が解けていく。ぴったりとした肌に張り付いた薄いストッキングの手触りがもどかしくもあり、また返って艶めかしくもある。ここは、深夜の寝室ではなく、まだ日も高いダイニングなのだ。日頃、こんなに明るい昼間のダイニングで体を求めた事などはなく、いつになくハジ自身も体が熱くなるのを感じた。いつも…暗い寝室のベッドの中でさえ…最初は体を強張らせる小夜の事だから、緊張は尚更なのだろう…。
今すぐにでも、乱暴にその扇情的な体の線を覆う衣類を剥ぎ取り、口付けて押し倒し、体を繋ぎたい…そんな猛りつつある自分の欲望を懸命に宥め、ゆっくりと肌の上を撫でながら、ハジは小夜の心の準備が整うのを待った。
潤んだ瞳がハジを見上げている。
「ハジ…」
男の求めに応じる合図の様に、小夜がハジを呼ぶ。
やがて完全に彼女の体から力が抜けた事を見計らい、ハジは小夜の体を抱き上げた。
いつもなら…まるで大切な姫君の様に小夜を抱き上げる彼が、小さな子供に対する様に小夜の両脇を支えて、小鍋の置かれたカウンターテーブルの上に小夜を座らせる。
当然の様にベッドへ連れて行って貰えると思っていたのだろう小夜は、明らかに戸惑っていた。
「あ、ねえ。待って…私、ベッドに行きたいの。…ハジ…」
こんな風に座らせてどうするの?と言わんばかりに、動揺が隠せないまま震えた声で訴える。そんな可愛らしい小夜に、ハジは優しく微笑んで見せた。こんな状況であるにも関わらずハジの表情は穏やかで、見詰め合った瞳の狭間でつい苦笑が漏れる。
「…チョコレートを頂くには、ベッドはあまり適した場所ではないと思いますが…」
「だって…ハジ…チョコレートは後で…」
「私は欲張りなのですよ…どちらも頂きますと言ったでしょう?」
首筋に唇を這わせながら、ハジが笑う。
小夜の丸い瞳が一段と大きく見開かれる。
「だって…。待って…それに、ここは明るくて…」
「小夜…暗い寝室でも私は貴女の乱れる表情をいつも見ているのですよ。…しかし、ここなら…貴女も私の様子が見られるでしょう?」
さも正論だと言わんばかりの口調に返す言葉も無くて、小夜は再びぷいと横を向く。
ハジは小夜を抱き締める様に体を寄せると、彼女の両足を開かせ、その間に腰を押し付けた。
「私がどれだけ貴女に溺れているのか…。良い機会ですから、よく教えて差し上げます」
そう言うなり、ハジの指が小夜のブラウスのボタンを外し始める。
「こんなの…恥ずかしい…」
「何も恥ずかしくはありませんよ…小夜」
そう言って、小夜の指もまた自分の胸元に導く。
「ボタンを、外して…小夜」
以前は自分の従者でしかなかった青年の言葉に、小夜は逆らう事が出来なかった。
間近で微笑む整った面は少年の頃の面影を残しつつも、いつの間にか小夜にとって彼は自分にかしづく従者ではなく、先の人生を共に歩む恋人なのだ。
そうした行為が、二人の間では一つも恥ずかしいものではないのだと説く様に、ハジは優しく笑っている。
「…ハジ」
小夜は素直に…言われるまま一つずつその小さな貝ボタンに指を掛けた。
ボタンを一つ外すごとに、白いシャツが肌蹴…その下から現れる白い肌は男性のものとは思えないほど滑らかで美しい。染み一つなく引き締まったハジの胸を、こんな明るい場所で、こんなに間近で、まじまじと見た事はない。無駄のない筋肉の束、引き締まった腹筋と細いウェスト。もう数え切れないほど肌を重ねているにも拘らず、小夜はいつも、ハジに身を任せながらも無意識にその行為から目を逸らしていたのかも知れない。
心の奥にある疾しい劣情が、自分のものだとは認められなくて…。
しかし、今こうしていると…素直にハジに触れたいと思った。
花の蜜に誘われる蝶の様に、小夜はうっとりとした瞳でその白い肌の上に指をのせた。
ハジの体温は低い。勿論他の誰かと比較出来る様な経験は無いけれど、ハジの体温は普通の人とは比べようも無く低くて…だからこそ小夜には安心出来るのだ。

この胸だ。
いつも優しく抱き締めてくれる、労わる様に包み込んで自分を守ってくれる。
他の誰でもない、ハジしか知らない…。
この腕の中しか自分は知らないのだと、改めて気付かされる。こうして直に触れると尚更、いつもは意識される事のない狂おしい愛しさが込み上げてくるようで…。
そんな不思議な感覚が小夜をゆっくりと支配していた。
愛おしげに自分の胸に指を這わせる小夜を、ハジは根気よくじっと見詰めている。
やがて全てのボタンを外し終えると、小夜は指示を仰ぐようにハジを見上げた。
今からしようとしている行為とは裏腹にその様があまりにも可愛らしくて、ハジはやんわりと苦笑してそんな小夜の唇を奪った。
「小夜…恥ずかしくなんてないでしょう?」
「嘘…やっぱり恥ずかしいよ。こんな…」
言葉とは裏腹に、そう答える目元がほんのりと赤く、濡れた唇は酷く扇情的だ。
「小夜…髪を解いてくれますか?」
ハジは美しい黒髪を隠すかのように、きっちりと背後で一つに結わえていた。
求められるまま小夜はゆっくりと両手をハジの後頭部に伸ばすと、結ばれた濃紺のリボンをするりと解いた。
小夜の指の動きに合わせて、ハジの長い髪がさらさらと溺れ落ちる。緩い曲線を描く黒髪がすんなりとした首筋を彩りくっきりと白く際立たせると、少し伸びたそれは胸元にまで届いた。
そっと伸びたハジの指先が再び小夜の胸元のボタンを外しに掛かる。その流れるような仕草に身惚れるうち、いつしか小夜のブラウスも完全に肌蹴ていた。下に身につけていたキャミソールが露出する。
胸元にあしらわれた白いレースの繊細な模様が、彼女の好みにしては少し大人びている。
ハジは胸の谷間を見詰めたまま、ゆっくりと小夜のブラウスを脱がせた。
室内は暖房が効いていて寒くは感じない。
それでも微かに背筋が震えてしまうのは、ハジの舐める様な視線のせいだろうか。
ハジは小夜がそうした様に、そっと小夜の首筋に指を置いた。確かめる様にゆっくりと滑らせて鎖骨を辿り、柔らかな胸の谷間に触れる。
「小夜…見せて…」
そう言って僅かに指を胸元へ差し入れる。
「あ…ゃ…」
「嫌?」
「…そうじゃ…なくて…」
「…なくて?」
それなら問題はないとばかりに、ハジの掌が優しく肩を撫で、同時に細いキャミソールのストラップを下ろしてゆく。
まずは右を…そして左を…。
淡紅色の光沢を纏ったそれが、はらりと落ち掛かる。かろうじて小夜の胸に掛かりその部分を隠す柔らかな布地にハジはじっと視線を落としたまま、小夜に繰り返す。
「見せて…小夜」
「ハジ…」
そう名前を呼んで答えるのが精いっぱいだった。
固まったままじっと動けずにいる小夜に小さく唇を落として、ハジはそっとその膨らみに触れる。やんわりと揉みしだきながら、キャミソールを脱がした。
目に眩しく飛びんでくる白いレースに縁取られたブラの上から、形の良い乳房を掌に包み込む。凝ったデザインのそれの上からでも掌につんと上を向いた先端の形状が解かる。堪らずにハジはそのストラップも小夜の肩から下ろした。
驚かさないようにそっと腕をまわして背中のホックを外すと、白く柔らかな乳房が零れる。
硬く上を向いた乳首、淡い色の乳輪、肌理の細かな白い肌。その胸を見る事が出来るのも、触れる事が許されているのも、世界中にただ一人…自分だけなのだと思うと、ハジの心には訳も無く感謝の言葉すら浮かぶ。
「ッ…ハジ…」
慌てる声には、いつも言葉にはしないものの小夜が胸の大きさを気にしている様子が伺えた。
しかし巨乳とは呼べないまでも、掌にすっぽりと納まる柔らかなこの胸の感触がハジは堪らなく好きなのだ。
「とても…綺麗です…小夜。いつもの、薄暗い寝室で見るよりも…ずっと…。小夜…触れても?」「…き、聞かないでっ…。そんな事…」
今更そんな事を確かめないで…。
どんな表情をしてそれを答えれば、ハジは満足するというのだろう…。
正面から見つめ返す事すら出来ずに、小夜は視線を逸らした。
耳までを真っ赤に染めた小夜の答えに満足したのか、ハジはそっと掌で小夜の胸を覆うと、既に硬く変化したその先を刺激する様にゆっくりと摩り、抱き締めて唇を奪うとその柔らかな乳房の感触を楽しんだ。
「っん…、あ…あん…ハ…ジ…」
指先で先端を摘まれると、堪え切れずにとうとう嬌声が漏れる。
零れる甘い吐息はまるで自分のものとは思えない。
もっと聞かせて…とばかりに、ハジはしつこく小夜の胸を愛撫する。
感じ安い乳首を摘まれると、もうじっとして居られず大きく体をくねらせて小夜はハジの体にしがみ付いた。
まだ触れられても居ない両足の狭間、その付け根がじっとりと湿り始める。
堪え切れずに、ハジの首筋にしなやかな腕を巻きつけると抱擁が更にきついものに変わった。
口付けが途切れると間近で青い瞳が微笑んでいる。
「折角ですから、チョコレートも頂きます…」
ハジは何でもない事の様にそう言って、脇の小鍋に手を伸ばした。
やはり小夜の言うとおり、柔らか過ぎたのか…すっかり冷めたというのに、それはまだとろりとした滑らかさを保っている。
ハジは躊躇う事無く、小鍋の中のそれを指にすくった。
やや多めのそれが滴りながら小夜の目の前を通過する。
「・・・ハジ?」
ハジはぽたりと小夜の胸元にチョコレートを垂らした。
「や…待って。こんなの…」
駄目よ…と言う声が、喉に詰まった様に張り付いている。
ゆっくりと肌の上を垂れてゆくチョコレートの感触に小夜はじっと胸元に視線を下ろす。
胸の丸み、チョコレートはその谷間をゆっくりと垂れてゆく。
ハジはチョコレートの付着した指先で、再び小夜の乳首に触れた。ぬるぬるとした感触が、尚更小夜の脳裏に霞を掛ける。しかし、その感触だけでは理性を手放すにはまだ足りない。
ハジはもう一度小鍋からチョコレートをすくうと、両方の乳房にチョコレートを塗る。
「ハ…ハジ…」
戸惑う小夜の口元に、茶色く染まった指先を付きつける。
「…舐めて。小夜…」
そっと唇に含むと、口中に甘いチョコレートの味が広がった。指先が歯列をなぞり、優しくまさぐる。嬲られるままに彼の指に舌を絡めチョコレートを舐め取ってゆくと、ハジは小夜の唇に指を含ませたまま、ゆっくりと体をずらした。
「……っ!!」
予告も無く…ざらついた舌が乳首を舐めた。
「…んっ…んぅ」
丁寧にチョコレートを舐めると、小夜の背筋が大きく震えた。しかし、唇にハジの指をくわえさせられたままでは、ろくに声をあげる事も出来なかった。
空いた方の指がもう一方の乳首を弄り始める。
徐々に移動する舌先がやがて反対の乳首に達すると、ハジはようやく小夜の唇を明け渡した。
「…んぅ。や…やぁ…舐め…ないで…ああっ…ん!!」
途端に唇から零れる甘い吐息。まるで子供の様に、ハジは夢中になって小夜の胸に零れたチョコレートを舐め、乳房を頬張っている。
硬くなった乳首をチョコレート諸共舌先で転がされると、小夜の背筋に甘い痺れが走り抜ける。こんな明るい場所で…。
あられもない姿で、胸に垂らしたチョコレートを男の舌で舐めとられる自分の姿を思うと、小夜の中でどうしようもない焦れったさが生まれる。
もどかしく腰が蠢いて、触れられてもいないそこから蜜が溢れ出す。
やがて彼を受け入れるだろうそこに早く触れて欲しくて、小夜は泣いた。小夜自身でも解かる位なのだから、もうハジの目に触れれば、自分の状態など一目瞭然なのだろう。
「あ…。ハ…ハジ…」
助けを求める様に恋人の名前を呼ぶと小夜の胸元に顔をうずめていた男がゆっくりと顔をあげる。「ハジ…、お願い…。もう…私…」
脱がせて…とも、触って…とも言えなかった。けれど、ハジはそれ以上言わなくとも小夜の気持ちを察した様にうっすらと瞳を細めて、微笑んだ。
滑らせた手を開かせた小夜の太腿の付け根に置くと、じっとりと染みた下着の上を確かめる様に撫でてゆく。下着を隔てた愛撫に、もどかしい想いが募ってゆく。
揺れてしまう腰を止める事も出来ず、小夜は崩れる様にハジにしがみ付いた。
「…や、ハジ。…ハジ」
「すみません…小夜」
ハジは短く謝罪して、小夜の肌を覆うストッキングの薄い生地に爪を立てる。僅かに引きつるような感覚の後、不意にハジの指先が小夜の素肌に触れた。
「な…何?」
視界には入らないけれど、ハジの指先が小夜のストッキングを破ったのだ。
「…ゃ、破ったの?」
「ですから…すみません…と」
先に謝ったでしょう?と…その微笑みがあまりにも申し訳なさそうに見えて、つい言葉を失ってしまう。仕方なく視線を下に投げると、無残に破れたストッキングが大きな穴を作って下肢に纏わりついている
ハジの指が意図を持って太腿の付け根、下着の上からその窪みを撫でる。既にしっかりと濡れている下着がぬるぬると気持ち悪く、もういっそ脱がせてと、心の中で懇願したが、声に出すのは余りにも恥ずかし過ぎる。
きつく唇を噛み締めて、じっとその感触に耐えると、散々焦らしたその指が突然薄い布地を除けて潜り込んだ。
しっとりと濡れた体毛をかき分ける様にして、柔らかな襞に触れる。
しかし、いつもならすぐに侵入してくる筈の指が、今日に限っていつまで待ってもその気配を見せ無い。じれったさに尚更やり切れなくて、小夜は嫌々と体を捩った。
涙にうるんだ瞳でハジに訴える。
「…ハ…ジ」
入れて…触って…と。
ハジはやや申し訳なさそうに、小夜の頬に口付けた。
「…しかし、この様な指を…大切な貴女の中に入れる訳にはいきません…」
そう言って、わざと焦らす様に周囲を撫でるばかりで、
小夜の熱を煽り辛く苛むばかりだった。小夜自身ですらコントロール出来ない体の欲求がぐるぐると体の中で暴れ始める。
この様な指と言っておきながら、ハジは小夜のもっとも敏感な場所を緩々と弄り始める。
「駄目…ハジ…。ハジ」
これでは足りないのだと…

ハジが欲しいと…。
「あ…あん…。ハジ…もぅ…嫌…」

ハジはまだ…欲しくないの?

しがみ付いた耳元で小さく訴えると、ハジが間近に顔を覗き込んで苦笑する。
「…小夜、私が最初から…どれだけ自分を抑えていると思っているのです?」
呆れたように、そう言って小夜の指を導いた先は、ベルトすら緩めないその下で既に苦しそうな程その欲求を示していた。するりと小夜の体内から指が抜かれると、どこか喪失感にも似た寂しさを感じた。
「ハジ…お願い…」

小夜はそっと触れていた指で自らハジのベルトを外すと小さな音を立ててファスナーを下ろした。よく今まで収まっていたと感心するほど既に硬くそそり立つそれが姿を表すと、流石に直視できないまま小夜はそっと指を絡め…先端から零れる体液を塗りつける様に緩く摩る。
「さ、小夜っ」

解かっていてやっているとしか思えない。それとも悪戯が酷過ぎて、これが彼女なりの仕返しなのだろうか…。
小夜のその中途半端な刺激に堪え切れず、ハジはきつく眉間を寄せた。
「…ベッドへ…行かなくても宜しいのですか?」
答えは解かっている癖に、今更そんな事を聞いて…どうしてもそんな事を言わせたいのだろうか?

それでも、ハジが聞きたいというなのら…言ってあげる。


「ハジが欲しくて…もう…おかしくなりそう。…寝室まで…待てないの。今…ここで頂戴…」
ハジを欲して、小夜は出来る限り甘い声でハジに強請った。
額を押し当てる様にして見詰め合う内に、どちらからともなく小さな笑みが零れる。
「…本当に。全く…同感です…。小夜…私も早く貴女の中に包まれたい…」
悪戯が過ぎて…すみません…。と小さく謝罪すると同時に…
「きゃあ…」
強い力で腰を抱き寄せられると、驚きの余り小夜の唇から悲鳴が零れる。
けれど次の瞬間、小夜を深い陶酔が襲った。
「ハ…ハジ…あ…ああん…」
「小夜っ…」
小夜の望み通り、ハジのそれが深く小夜を貫いていた。
ようやく与えられた充足に安堵の吐息を吐いて、小夜が広い胸の中にぎゅっとしがみつくと、深く貫かれたまま、ハジが小夜の体を抱き上げた。
「や…待って…あんっ」
非難の声を封じる様に、下から突き上げられる。
「あ、…あん、ハジ…ハジッ…」
小夜の体を抱き上げたままリビングに移動すると、ソファーに腰を下ろし、注意深く小夜の体を押し倒してゆく。自らもまたその上に圧し掛かり、ゆっくりと抽出を再開した。
ハジの律動に合わせ揺れるシャツにも、既にチョコレートがべったりと染みを作っている。
自分が抱きついたせいだとは言え、その時はそんなところに気を回す余裕などなかったのだ。
「あ、…やだ。…ハジ、シャツが…」
「…良いんですよ。小夜…」
どうせ、このソファーカバーも、フローリングの床も、後で大掃除する必要がありそうですよ…と笑う。動きに合わせ、そんなハジの吐息が次第に忙しなくなる。
小夜もまた、ハジの与える甘い全てを享受してうっとりと瞼を閉じた。


20090218
ええと〜。表にアプしました『La Dolce Vita 〜秘密のチョコレート〜』の後半と言うか。
何のヤマも、何のオチも無く、ただいちゃつくバカップルです。すみません。
別に表だけで終わらせても良かったんだけど、でも折角だからチョコレートを掛けて塗って舐めるハジは変態か否か?と言うアホなテーマで書いてみました。書いてみたかったのよぅ…。
どうでしょう?
しかしあんまりエロくないな〜。